このレンズが使いたいが為にマイクロフォーサーズ機を買う人もいると噂のコシナのNOKTON42.5mm F0.95を入手したよ。
事の経緯は記事末に書くとして、試し撮りした写真を並べるよ。

コシナ Voigtländer NOKTON42.5mm F0.95

サイズも重量もマイクロフォーサーズのレンズ群からすると、かなりの重量級。
レンズと金属の塊を握っている感覚がある。

金属鏡筒とフードが、とても良い。
カチッカチッと心地良いクリック感の絞りリング、そしてしっとりと重いフォーカスリングが所有感の一番敏感なところを刺激する。
エロいレンズです。
ちなみにMF専用レンズ。

プロによる真っ当なレポートはこちらを。
}マップカメラ | KASYAPA | 146:F0.95で新しい世界を覗きこむ。『NOKTON 42.5mm F0.95』 | etc.
}交換レンズ実写ギャラリー：コシナNOKTON 42.5mm F0.95 – デジカメ Watch

試し撮り

さっそく数日試し撮りしてみた。

F0.95の開放はピントピークがサガミオリジナル非常に薄い。
愛車のハンドルのSUBARUロゴを撮ってみた。埃がアレなので掃除しないといかん。
ピーキング機能非実装の先代E-M5ではなかなか厳しいけど、中途半端に薄いよりは逆に合わせやすいかもしれない。

ハイライトに若干のクセがあって開放だとソフトフィルターのようなフレアが入る。
少し絞ると解消するよ。

散歩中の祖母を尾行して撮った。
この立体感見て、あーコレが欲しかったんだと納得した。

被写体によってはオールドレンズライクなグルグルボケが発生する。
あんま好きじゃないんだけど、これくらいなら問題ない。

基本的にボケはとても綺麗。
公園で走る娘を撮ったけど、予想通りMFフォーカスも割とイケる。

縦構図で手前ボケを狙ってみた。他のレンズではなかなかこうはいかない。と思う。

フェンスとか網のような人工的な連続パターンにもコイツのボケは効果的。
娘が初めて自力でアスレチックを攻略出来て、この後ハイタッチで喜び合った。

NOKTONとは夜を意味する名前らしいのだけど、個人的には夕方がツボる。
光の色とボケが噛み合ってる気がする。

というわけで、夜の歩道で1枚テスト。
フラッシュを炊いたかのような写りだけど光源は街灯だけ。
明るいレンズの事を欧米ではハイスピードレンズって呼ぶらしいけど、持ち前のハイスピードシャッターで手持ちで撮れる。
光源ボケは丸ではなく、木の葉形に出る。

絞り込むとかなりカリカリに写るものの、開放付近で使わないなら同画角帯に他に良いレンズあるんじゃないかな。

おまけで働くファッキンマイダディ。小学生の時にフォークリフトで駄菓子買いに行ってたらしい。どうかしてる。
この距離になるとピントピークは割とシャープ。でも、ハイライトは変わらずボワンとする。味かな。

使ってみての雑感

中望遠でF0.95ということで、フルサイズと比べてボケに弱いマイクロフォーサーズにおいて、他のレンズでは味わえないボケが楽しめる。
とは言え、MFオンリーのフォーカスはやっぱり敷居が高い（3:7くらいでピント来てない）し、ボケの描写やハイライトのクセを含めると、メインレンズとして人に薦められるようなレンズではない気がする。
同じ明るい単焦点なら25mm F1.8や45mm F1.8の方がクソ便利。

そもそもF0.95となると、ISO100&1/4000がシャッタースピードの上限のE-M5では条件によっては完全アウト。
1/8000でも厳しいかもしれない。

ただ、ドラクエではぐれメタルを目の前にした時の特技「メタル斬り」のような、限られたシーンでの破壊力みたいなものを持ったレンズなので、どこかに行く時は必ず持っていたいと思えるようなレンズかなぁ。
MFレンズは撮ってて楽しいと思える人には是非オススメしたい。