Uchi KazJob:Designer

21 Jan., 1979
:Saitama, :Shibuya

20110912

P9171907

2011年9月10日(土)

6:50分頃 目が覚めると、嫁が部屋の真ん中で立ってた。

嫁:「破水した?かも?わかんない。いや、してる!破水してる!」
俺:「…ん…眠い。病院電話してみな。で、行こう。」

8:45分頃に産婦人科に到着し、内診してもらうと、やはり破水済。

そのまま入院して、子宮内に菌が入り込まないように点滴で抗生物質を投与される。
その後、昼飯を食ったあとに暇なのでミニ四駆を買いに行った。
慌てたって何も変わらんのだ。
ついでに、零戦プラモも買った。作るの楽しみ。

この日は、すぐそばの弟の家に泊まる事にして、20時頃に病院から撤退。
嫁は微弱陣痛で唸ってるものの、まだまだ元気。

2011年9月11日(日)

もう破水してしまっているので、遅くとも月曜までに産まなければならないらしい。
出来るだけ自然に任せるべきという病院の方針はあったものの、9時から1時間おきに弱い陣痛促進剤を飲まされる。
11時から場所を陣痛室に隔離され、投薬を続ける。
回数を重ねるごとに、嫁に陣痛がやってきているようで、だいぶしんどそうだった。
15時に分娩室に移動。
移動後は陣痛のペースが強く・速くなり、子宮口が開ききるまで基本放置。
先生からは、「早くて今晩22〜23時くらいだと思う。」と言われたのが17時過ぎ。既に陣痛でギャーギャー喚いてる嫁に、「あと5〜6時間後だって」と言うのは酷な気がして、「もうちょいだねぇ」と嘘をついてみる。なにより、口にするには俺にも酷な事実。

20時頃、面会時間の終わりが来て、心配そうに帰っていく両親や弟夫妻を見送る。
22時50分頃、子宮口は開き切ったが赤ん坊が降りてこないとのこと。
23時30分過ぎ、分娩開始。が、踏ん張っても踏ん張っても出てこない。あとどれくらい頑張れば産まれるのかと尋ねる嫁に、「朝まではかからない。頑張って!」と助産婦さんが答える。
この時は、俺もそう思ってた。

2011年9月12日(月)

日付が変わった。しかし、まだまだ赤ん坊は降りてこない。
03時頃、「これはすぐには生まれそうもないね。。。旦那さん、ちょっと休憩しましょう。」と退室させられた。
04時頃、分娩室に行くと、別の妊婦さんの出産中だから少し待てと命じられる。
06時頃、またもや別の妊婦さんが出産中。随分と先に分娩室に入ったのに、あとから入って来た妊婦さんに次々に先を越されてゆく嫁を不憫に思う。
07時頃、強めの陣痛促進剤が投与され、陣痛が激化する。
08時過ぎ、「やっと赤ちゃん降りてきた。もうすぐ!がんばろう!」と、分娩再開。
「吸引分娩になる」と言われたけれど、具体的な事など何もわからないので、「そうなんですね。」と一言。
おっかないマシーンが運ばれてきた。
分娩台の嫁の頭側に移動させられ、汗を拭いてやりながら「がんばれー。がんばれー。」と茶々を入れる。
問題なのは、赤ん坊が産まれてくる場所あたりを完全に映し出している鏡が俺の前方にある事。見えるけど見たいものじゃないので目を背けてみるものの、気になって一度だけ見てみた。今でも後悔してる。

1時間弱の踏ん張りがきいて、頭が見えてきた。らしい。
先ほどのおっかないマシーンを手にした婦長さんが、便所のパコンパコンみたいなのを赤ん坊の頭と思しき場所に当ててシュゴー!!と吸引を始める。
横に立っていた体格のいい助産婦さんが分娩台に登って膝をつき、両手で全体重をかけて嫁の腹を押し込みながら叫び出す。
「頑張れ!頑張れ!!もうすぐ!!頑張って!!!」
ボッコンボコン全力で押していた。
マジで?それマジでやってんの?アバラ逝くんじゃねぇの?ってくらいの全力。
まるで野戦病院のような光景。ポカーンとする以外に何も出来なかった。

9:50分。三度目の吸引。
体格のいい助産婦さんが、一際大きな声で叫ぶ。
「これが最後!最後の1回だから頑張ってーーー!!!」
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後日談によると、その1回で産まれなかった場合、帝王切開になっていたらしい。
「絶対にお腹は切らせたくなかったから全力で押したの。ごめんね。」
とのことらしい。あいつ、イイヤツじゃねぇか。
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9:54 出産完了
嫁の血を浴びた紫色の娘がズルッと出た。
「出てきたよ!よく頑張った!!おめでとう!!」
肺の中の羊水を吸い出された娘が、最初の肺呼吸を示す泣き声をあげだすと、どこか他人ごとのように( ゚д゚)ポカーンとしていた俺も、さすがにちょっとウルッと来た。
でも、正直、やっぱり赤ん坊はアレだけどね。紫色だし、産道通ってきた&吸引で頭ニョーンだし、悔しいです!って顔してたし。
嫁にオツカレさんと声をかけ、あちこちに報告メールした。少しだけ舞い上がった。

破水から51時間、分娩台に移ってから19時間。
2011年9月12日 AM9:54 身長51cm 体重3354g
この日、同じ病院で出産をした5人の妊婦さんの中で最も長い時間をかけた、最大の赤ん坊の誕生でした。
名前は公の場で発表することでもないので、興味ある方は聞いて下さいナ。

9月18日に退院。
今は娘と相方、義母と義母の姉の5人暮らし。しばらくは親子3人で過ごす時間はないけど、ゆっくり時間作っていけたらいいなぁと思いつつ、我慢していた遊びをいつ再開しようかとも企んでいる毎日です。
子供はかわいいかって言われたら、そりゃもう、いちいちかわいいよ。

全文の中にコッソリ名前を仕込んであったりする。

そして本日
2011年9月24日 AM0:14 身長48.8cm 体重2688g
弟夫妻にも娘誕生で、めでたく父&叔父となりました。
そして従姉妹が4/16に娘を、もう一人の従姉妹は12月に娘を、そしてまた一人従兄弟も来年3月。
我が家がカンブリア大爆発です。

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